おばちゃんからの激励

会社のエレベーターで、宅配便らしきおばちゃんと乗り合わせた。おばちゃんは隣に立った私のお腹を見て言った。

「お腹、大きいよね?」

その物言いがなんだかおかしくて、私はつい愛想良く答えた。「そうなんです」

おばちゃん「あらー、そう、何ヶ月?」
私 「3ヶ月です」

と言うが早いが、おばちゃんの目が丸くなったので、私は慌てて続けた。「でも双子なので、こんな大きさなんです」

お腹の中の子が双子だということは、あまり多くの人には言わないでいようと思っている。双子の妊娠・出産は単胎妊娠よりも何倍も危険だそうなので、万が一のときに対応しやすくするためだ。でもおばちゃんは通りすがりだし、知り合いでもないからかえって正直になれる。

双子と聞くや、おばちゃんは言った。「まー、そうだよね、大きいよね。大変ねー。でもね、いいのよ、大変な時期がいっぺんに来たと思えばね。そしてそれも終わっちゃうし。それに今はいろいろ技術も発達してるから、安心だしね。あたしが子どもを産んだときなんかね、もう30年くらい前になるんだけど……、」

としばらく、おばちゃんは話を続けた。エレベーターが停まり、ビルの外に出てもまだ続く。ひとしきり体験談を聞き終えると、おばちゃんは大きな声で言った。

「無理しないようにね。気をつけてね」

ありがたいなあ、と思った。たまたま会った見ず知らずの人のことを気遣ってくれるおばちゃんの優しさと、ガツガツしゃべる豪胆さが楽しい1日だった。

テーマ : 妊娠日記
ジャンル : 育児

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好きな本は「赤毛のアン」「精霊の守人」「西の魔女が死んだ」などなど。新しいkindred spiritsと出会えるのを楽しみにしています。

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