朝の電車

今朝、ぼんを保育園に送りに行って、通勤電車に乗った。混んでいたわけではなかったけど、座れなかった。仕方なく優先席の前に立ち、本を開き始めた。

目の前の優先席に座っている健全そうな若い男性は、私が妊婦だと気づいて少し動揺した。携帯電話をいじりながらも体がソワソワしている。それでも席を立たない。ふん、譲る勇気もない軟弱男め。

次の駅になり、スーツを着た男性が1人乗ってきた。私は本に目を落としていて気にも止めなかったけれど、いきなり肩にぶつかられた。肩がふれあう、という程度ではなく、少し不自然なぶつかり方だった。「えっ?」っと思って思わずその人の顔を見た。

40代後半くらいだろうか。私が見るのと同じくらいのタイミングで、その人も私を見た。「見た」というより、「睨んだ」と形容したほうがふさわしいかもしれない。

こんな、見ず知らずの人にぶつかられた上に睨まれる覚えはない。私を見るタイミングといい、なんだか不可解。何か意味のこもっていそうな目に、思わず問いかけた。「何ですか?」

するとその男は言った。「何だよ、何か文句あるのか」

やー、ガラ悪~~~。

ただ驚いただけで文句なんて言うつもりは頭の片隅にもなかったけど、そう言われてムッとした。文句あるに決まってんだろ、という気になった。そこで私は言った。「ぶつかられたんですけど、何かあるんですか?」
そこから後は、男と私の応酬。

男「なんだと、こんな狭いところに突っ立ってるほうが悪いんだろ。邪魔なんだよ」

私「え、ここが狭いんですか?」

狭いわけがない。優先席のシートには6人がきっちり座っており、立っているのは私だけ。ドアのそばに立っている人もいないし、私ときたら車両の隅の壁にもたれている状態だ。普通に考えれば、人が一番奥に立っている私にぶつかってくるのはまずありえない。

男「こんな混んでる電車で邪魔なんだよ。自分のことばっかり考えやがって」

私「別に混んでませんよ、この電車」

男「なんだと、おまえ、頭おかしいんじゃねーのか」

私「それより、ぶつかったらすみませんくらい言ったらどうですか」

などなど……。

正確なところは記憶にないが、まあこんなようなことで、数回のやり取りをした。そして男は、まだ私に悪態をつきながら少し離れたところに去って行き、これ見よがしに大げさな音を立てて自分のかばんを網棚に放り投げた。

いるいる、自分の怒りを物にぶつけて、それを周囲に知らしめようとする男。

だいたい人は、自分の分が悪いとわかっているときに正面切って真っ当なことを言われるとムカつくものである。そしてそれが気の弱い、人としての厚みのない男であればあるほど、相手に食って掛かるものだ。それが傍から見たら、どんなに品位のない行為に見えることだろう。

結局私は、この男とのやり取りで少し周囲の注目を集め、斜め前の優先席に座っていた別の男性から「座りますか?」と声をかけてもらい、席を譲ってもらうこととなった。

世の中にはいろいろな人がいるもんだと改めて思い、できれば厄介な人とは関わりたくないなあとも思った。

それにしても、私は何でぶつかられたんだろう?妊婦が気に食わないゴロツキに出会ってしまった、ということなのだろうか。ああ、朝から胎教に悪い体験をしたもんだ。

テーマ : 妊娠日記
ジャンル : 育児

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いや~、先へ読み進むのにドキドキしてしまいましたよ。妊娠で気が立っているのか・・・・・怖いものなしの小母さんの境地に達してしまったのか・・・・・。我慢するのも良くないけれど、そんな非常識なヤツにこずかれて転んだりしたら取り返しがつかないから、ほどほどに願いますよ。
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好きな本は「赤毛のアン」「精霊の守人」「西の魔女が死んだ」などなど。新しいkindred spiritsと出会えるのを楽しみにしています。

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