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シャネルのアイクリーム

お盆でダンナの実家に帰省しており、義母から誕生日プレゼントにと、シャネルのアイクリームをいただいた。もともとシャネラーの義母が自分用にと購入したそうだが、私の誕生日のことを思い出し、「あのこ(私)にあげようかしら」と思ってくれたらしい。

シャネルのアイクリーム

私なんて最近ではもはや化粧はおろかスキンケアも最低限しかしていないので、これはまさに豚に真珠レベルなんだけど、高級アイクリームなんで自分用には絶対に買うことがないし、いただきものは素直に嬉しかった。人生初シャネルだ。

で、嬉しがって写真を撮ったり説明書をじっくり読んだりしていたら、義母も「そんなに喜んでくれるなんて、嬉しくなっちゃう」と喜んでくれた。そして言った。「○○(夫)のためにも、いつまでも綺麗でいてね」

……思わず、私の手は止まった。

そのときはそれだけだったけど、夜になって実際にそのクリームを手に取ったとき、なんだか昼間の義母の言葉が気になって仕方がなかった。そして思った。「ああ、お義母さんはそういうふうに生きてきたんだ……」

私はこれまで、誰かのために綺麗になろうとして化粧をしたことはない。たいしてしないけど、それでもいつだってメイクは自分のため、もしくは場のためのものだった。ちょっと気取った気分で出かけたいとき。初めての人に会うとき。社会通念上、すっぴんでいると失礼と思われるようなとき。

それくらいしか化粧と言える化粧をしないから、特定の男性のために化粧で綺麗にするという発想は、軽く衝撃だった。

義母は、よく化粧をする。時間もかける。私たちが泊まりに行っても、誰よりも早い時間に起きて、まず化粧をする。朝の6時ごろには化粧は完成しており、いつもと変わらないオシャレ顔の義母は、パジャマ姿で洗濯物を干している。

それが私自身の生活とはあまりにも違って、むかし聞いたことがある。「化粧、どこかに行ったり人に会ったりすることがなくても、毎朝するんですか?」「そうなの」と義母はこともなげに答えた。

義母は毎朝、義父が起きてくる前に「すてき顔」をつくる。服装はパジャマのままなので、「身支度」というわけではない。ただ、化粧を施すのだ。夜も、義父が仕事から帰ってきて食事をし、お風呂を済ませて寝る支度をするまで、義母は決して顔を洗わない。

ここで私が書いて良いものかややためらうけれど、義父はむかし火遊びをしたことがあるそうで、義母の化粧へのこだわりもそれ以来らしい。陳腐な書き方になってしまうけれど、「綺麗な私を見て」という思いが、潜在的にあるのだろう。

……それにしても、そのショックからいったい何年の間、義母は早起きをして化粧をし続けてきたんだろう。義母にとって、そのときの苦しみがそこまで深かったのか、あるいは義父がそんなにも大きな存在なのか。

アイクリームは、私には何も語らない。だから私は、きっとこれまで通り自分のために、アイクリームをつけていくんだろう。決して、義母に言われた通り夫のためではなく。……世間では、こんな女のことを「かわいくない」って言うんでしょうね(笑)。

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好きな本は「赤毛のアン」「精霊の守人」「西の魔女が死んだ」などなど。新しいkindred spiritsと出会えるのを楽しみにしています。

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