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新しい門出

長男が、2年間続けてきたミニバスを辞めた。

長男は軽い喘息持ちで、体質改善のために年長からスイミングに通っていた。小学2年生の夏になったとき、スイミングスクールが閉鎖となった。別のスクールに移るかと聞いたところ、もうスイミングは嫌だと言う。まあ喘息は年に数回出るだけとなったし、別のスクールは遠いし、何か違う運動をやることを条件に、スイミングはやめた。

それからは、新しいお稽古を探した。サッカーと野球は絶対に嫌だと言うから、空手にも連れて行ったし、トランペットも吹いてみた。どれも嫌だと言う中で、唯一「やってみてもいいかな」と言ったのがバスケ。私が薦めたからだ。

昔々、小学5年生になったとき、私はミニバスをやりたいと親に言った。兄がちょうど5年生でサッカーを始めたから、私もスポーツクラブに入れるだろうと思っていた。でも親の答えは「女の子は運動より勉強」。そして突然、学習塾に入れられた。

「お母さん、それがすごく悔しくてね。体育の授業でミニバスをやったとき、バスケって何て面白いんだろうって思ってたから、すごく残念だったことを覚えてるよ」と実体験を語ったことも影響したんだろう。長男は3年生になったときに、ミニバス少年団に入団した。

そうして1年が過ぎたころ、「あ~、また今日もバスケか」と嫌がり、辞めたいと言うようになった。元々、長男は運動が得意な方ではない。でもなんとかついていけていたし、正直、私はバスケの技術なんてうまくならなくてもいいと思っていた。みんなで一生懸命に頑張ることの大切さを肌で感じたり、上の子たちが真剣な態度で物事に取り組む姿を目にするだけでも十分だと思っていた。だから技術云々はおいておいて、続けさせたいと思っていた。

でもあまりにも「嫌だ」を繰り返す。理由を聞いたところ、第一に「土日がつぶれるのが嫌だ」。第二に「コーチが嫌だ」。

バスケの練習は、基本が水・金・土。たまの日曜日に、丸一日試合がある。高学年になってくると試合数が増え、遠征もあり、日曜日は隔週でほぼつぶれる。バスケ好きな子にとってはたまらないバスケ漬けの生活が送れるけれど、たいして好きでもなくバスケをやっている趣味多き長男にとっては、好きなことができる自分の時間が削られ、苦痛に感じたようだ。

加えて、高学年になるとコーチも変わる。より厳しく、ビシバシと怒鳴り声が飛んでくる。少年団ではどこででも見られる光景だけど、長男はどうしてもこれが耐え難かったようだ。「あの人、ほんと嫌」と言うようになった。コーチとの信頼関係も何もない。

もともと私は、子どもを闇雲に怒るようなことはしてこなかった。叱りはしても「怒る」はできるだけ避けようと思ってきたし、叱るにしても子どもの言い分をちゃんと聞いてから、と思って接してきた。だからまあ子どもたちは屁理屈を言うようにはなったけれど、子どもと言えども、意見を持ち、それを表明する機会は与えられてはいた。

それがいきなり理由もよくわからずに頭ごなしにみんなの前で怒鳴られ、直立不動で返事は「はい」を求められれば、まあ嫌にはなるだろう。でも怒られるのは、ウチの長男だけじゃない。むしろ期待されている上手な子の方が、よく怒られる。みんなそうやって怒られながら、なんとかやっていくのが少年団だ。その善悪はおいておいて。

理想論を言えば、そんなの全くよろしくない環境に決まっている。悪しき体育会系文化以外の何物でもない。でも、と思ってしまうのは、私がまだその名残にもひょっとしたら価値があるのかもしれないと思ってしまうからだろう。有無を言わずに従わなければいけない状況だって、これからあるかもしれない。親の目がまだ届く距離にいるうちに、そういう状況を経験して、乗り切る力をつけておいた方がいいんじゃないのか。他の子にできているんだし、ウチの子だけ甘い環境でいいんだろうか。

そんなこととか、この仲間で得られるであろう経験の価値についてとか、私もさんざん他のママたちに相談させてもらった。いただく言葉のどれもが本当に胸に刺さってありがたくて、もう少し続けたらいいのに、と思った。

それでも、長男は辞めることを選んだ。友達からの言葉に、思わず「辞めにくいなあ」と漏らす程には心が揺れたみたいだけど、ただ辞めるということではなくて、自分の人生の選択なんだという重みもおそらくは分かった上で、決意を変えなかった。親としては、もうそれを尊重するしかない。

この春は、長男にとっても新しい門出。

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好きな本は「赤毛のアン」「精霊の守人」「西の魔女が死んだ」などなど。新しいkindred spiritsと出会えるのを楽しみにしています。

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